INTERVIEW

社会課題解決に繋がる、 水処理膜の新たな用途開拓に挑む。
水処理・環境部水処理・環境課
文学部史学科卒
2020年度入社
CAREER 2014年 石油元売り会社

東レインターナショナルに入社を決めた理由を教えてください。

前職でビジネスの基本となる知見を得ることはできましたが、さらにビジネススキルを高め成長したいと考え、転職を決意しました。転職の軸としたのは2つ。一つは「日本と海外をつなぐ仕事」に携わり、世界で通用するビジネススキルを身につけること。もう一つは、前職よりも顧客に近い立場で営業活動を行い、また広い産業分野に関わる環境でビジネス感度を高めたいということです。当社への入社の決め手は、今の上司である面接官の仕事への向き合い方に共感し、成長できる環境であることを実感できたからです。

所属部署の役割と担当する仕事内容を教えてください。

水処理・環境部は、東レの「水処理膜製品」の国内外取引先への販売の窓口であり、東レグループの海外製造・販売拠点への輸出入業務を主に担っています。その中で私は主に、日本・台湾の取引先に対する営業活動を担当しています。東レや当社の海外営業拠点と連携しながら、案件獲得に向けた取引先への営業アプローチ、水処理膜の新規用途開拓、新規取引先の開拓等を行っています。

そもそも水処理膜とはどのようなもので、どのような用途で採用されるのですか。

水処理膜とは、ミクロンからナノメートルレベルの細孔を有する水処理用の特殊な膜で、水の中から細孔を通り抜けることのできない不純物を除去する膜の総称です。したがって、その用途は工業排水処理・再生や下水処理・再生等の排水処理、半導体製造など純水(超純水)が求められる生産施設、海水の淡水化をはじめ、幅広い分野で適用が拡大しています。私たちがアプローチする取引先であるお客さまは、排水処理等の装置をつくるプラントエンジニアリング会社。国内外の競合が厳しい中、プラントエンジニアリング会社との関係性を強化していくことが、私たちには求められています。

取引先との関係性強化も含め、実際の営業活動について教えてください。

取引先との関係性を強化するためには、まずキーマンとなる人との接触頻度を上げることが重要です。足繁く訪問して情報交換し、また東レの新製品の開発動向を報告する、水処理装置を必要とするエンドユーザーとプラントエンジニアリング会社の橋渡しをする等、様々な機会を見出してアプローチしていきます。そして装置開発の、設計の初期段階で東レの水処理膜をスペックインしていただければ受注の確率は高まります。また、水処理膜の種類の一つである東レのRO膜(逆浸透膜)は世界市場でトップクラスのシェアであり、その品質は高い評価を獲得しています。この技術力も私たちの大きな武器の一つです。

印象深い取り組みを教えてください。

担当している台湾は、水不足が大きな社会課題の一つになっています。それに対処する施策の一つとして、自治体運営による水再生施設建設の大型プロジェクトが始動しました。排水処理によって工業用用水に再生するというもので、私たちは、台湾のプラントエンジニアリングメーカーに向けてアプローチを開始。プロジェクトの詳細要件やニーズ、競合膜メーカーの動向等々、情報を収集する中で膜の高いパフォーマンスが求められていることをキャッチ。そこで東レサイドで、パフォーマンスを試算して適切な膜種の提案をしたことが高く評価され受注に至りました。大型案件だっただけに、確かな達成感がありました。

仕事のやりがいは何ですか?

営業である以上、苦労して案件を受注したときはやりがいもひとしおです。また海外と繋がっている、世界を舞台に仕事をしている実感を得たときもやりがいを感じます。以前は、日本、台湾のみならず、米国やサウジアラビア等も担当していました。当時、コロナ禍で世界中の物流網が混乱する中、米国西海岸の港湾がストライキによる閉鎖危機に見舞われました。その際、社内の関係部署と協力しながら代替輸送ルートを複数検討し、客先に提案。結果的にストライキは回避されたので事なきを得ましたが、自分の仕事は世界を舞台に行っているという実感を強く持った出来事でした。

今後、挑戦したいことを教えてください。

社会課題の解決に繋がるような、水処理膜の新しい用途及び取引先開拓に取り組んでいきたいと考えています。その一つが「陸上養殖」。地球温暖化の影響で、海洋資源の安定的な獲得が難しくなる中、海水温や海水質の影響を受けにくい、陸上養殖が注目を集めており、水処理膜により養殖に適した水の供給が可能になります。またチーズの生産工程で廃棄される「ホエイ」の食品などへの有効利用にも、水処理膜の活用が期待できます。こうした分野でのビジネス展開により、会社価値の向上に貢献したいと考えています。また水不足は世界的な社会課題であり、将来はそうした課題解決にも取り組んでいきたいと思っています。

AFTER WORK

旅行が好きなので、最低でも年1回は行くようにしています。特に異国感ある雑然とした雰囲気が好きなので、東南アジアによく行ってます。ベトナムのミトーでのメコン川クルーズは、現地の歴史や人々の生活を実感でき、とても感動しました。今後は中央アジア、北アフリカなど、行ったことのない国にも行きたいと思ってます。仕事の段取りさえしっかりしておけば、まとまった休みを取りやすいため、この点も働きやすいと感じるポイントです。

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